クラミジア性病 | 薬販売ベストケンコー

HIV感染症は、HIVウイルス＝ヒト免疫不全ウイルスによる感染症であり、このウイルスが体の免疫機能を低下させ、その結果、さまざまな病気にかかりやすくなってしまう、といったプロセスをたどります。HIVに感染してもしばらくはほとんど無症状で経過し、個人差がありますが5年か15年以上の潜伏期間を経て、エイズが発症します。

エイズ（AIDS）は、Acquired Immuno Deficiency Syndromeの英語の頭文字をとった省略語で、日本語で「後天性免疫不全症候群」といいます。つまり、HIV感染後、無症状の潜伏期間を終え、すっかり免疫力が弱り、エイズが発症します。

エイズが発症してしまうとカビ、原虫、細菌、ウイルスなどの感染やガンなどにかかりやすくなり、さまざまな病気が引きおこされ、かなりの確率で死に至ります。

しかし最近はHIV感染症の治療法（カクテル療法）はめざましく進歩してきており、HIV感染に気づき、早めに治療を受けると、エイズの発症が抑えられ、死亡率が低下してきており希望の光が、少しずつ見えてきています。

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日本では血友病患者の非加熱血液製剤による感染が問題になりましたが、近年91年以降は、異性間のセックスによる感染が増加していることが報告されています。

HIVは感染者の血液、精液、腔分泌液などに存在し、セックスにより、傷ついた皮膚粘膜から、体内に入り、感染が成立します。

そのほかに麻薬の回し打ちや母子感染も報告されています。HIVは、ほかの病原体と比べ、感染力は弱くセックス以外の間接的な接触では感染しません。

ですから感染するとしたら「セックス」によるもので、粘膜を介してのものです。

1回のセックスで感染率5割のクラミジアほどの強力な感染力はありませんが、それでも0.3パーセントの確率（1000人の感染者がセックスすれば、3人が新たに感染者となる）といわれています。この数字を高いと見るか低いと見るかはそれぞれでしょうが、完治できない死に至る感染症と考えれば、恐ろしいほど高い数字だと思います。

献血によるHIV陽性者は、東京の山手線内に限定すると10万人に7人の割合であり、アメリカ並にHIV感染が確実に増えてきているとのことです。また若者を中心にクラミジアや性感染症も増加し、それと連動してHIV感 染症も増加してきています。ですから、不特定多数の人と性交渉をもった人は、積極的にHIV抗体検査を受けましょう。現在、エイズは治る病気でないことからも、不特定多数とのセックスの際には、必ずコンドームを使用しましょう。

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　HIV感染症の治療の話をする前に「免疫」の話を少しします。

　ヒトの体内には細菌やウイルスやカビなどを排除しようとする働きがあり、これは「免疫系」といいます。

　その中心をなすのがリンパ球で、とくにCD4リンパ球は、司令官のような役割をし、免疫系を活性化します。

　このHIVウイルスは特異なRNAをもつウイルスで、人間の粘膜の傷から侵入し、血管内に入り込み、いきなり司令官であるCD4リンパ球にくっつきます。そうして、HIVウイルスのRNAが入り込み、遺伝子（DNA）を乗っ取り、自分のコピーをつくり繁殖します。

　このため免疫系がガタガタとなり、正常のリンパ球が徐々に減少し、免疫力がなくなり、エイズが発症します。そしてありとあらゆる日和見感染症や病気になり、死亡するのです。

　最近、HIVにかかっても死亡する危険性が減ってきたなどといわれることがあります。HIV治療薬として現在、逆転写酵素阻害剤とプロテアーゼ阻害剤がありますが、単独で用いても、HIVの耐性ウイルスがすぐに出現するため、効かなくなります。

　しかしながら最近、これらの薬を併用して効果的に服用する多剤併用療法（別名カクテル療法）がおこなわれ、HIVの増殖を抑え、CD4リンパ球を守ることで、エイズの発症を遅らせることができるようになり、死亡率が減ってきています。とはいえ、まだまだ完治できる状態ではありません。このため性感染症エイズ予防のキャンペーンが望まれます。少なくともHIVの治療は、確実に進歩してきているため、まずは検査をして早期発見し、適切な治療をすることが大切です。

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